Scramble Zone
ドイツ看護教育の現状と展望
華表 宏有
1
1聖隷クリストファー看護大学
pp.460-464
発行日 1998年6月25日
Published Date 1998/6/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663901851
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わが国の看護教育がかかえている当面の課題1-3)を念頭に,ドイツ連邦共和国(BRD,以下ドイツと記す)4)の看護教育の実情を理解しようとした場合,一体どんな特徴がそこから浮かび上がってくるだろうか.
たまたま筆者はヨーロッパの看護教育に関与している国際機関の役割についての検討を通して,ドイツの看護教育についても関心を持ち,いくつかの文献に目を通す機会があった5).その中でも19世紀半ばからのドイツの看護教育がたどってきた歴史的変遷過程6)と,欧州連合(EU)加盟諸国間の比較研究7)の2つの著書は,ドイツ看護協会(Deutscher Berufsverband fur Pflegeberufe,以下DBfK)が発信するインターネット情報8)とともに,それぞれ筆者に新鮮な問題意識を提供してくれた.その後,筆者は1997年9月から10月にかけて20日間ほど「医学・看護の歴史と現状」についての現地調査を行ったが,その際にDBfKの本部とバイエルン支部を訪問して,関連資料の入手と不明な点を質問し,理解を深めるように努めた.
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