海外文献にみる看護教育学研究
ターミナル・ケアでの倫理的問題を検証するアウェアネス・コンテクスト論の展開
福留 はるみ
1
1日本看護協会専門職業課
pp.448-449
発行日 1998年6月25日
Published Date 1998/6/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663901848
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悪い知らせをうまく伝えること,特に末期の患者へ伝えることは,倫理的問題が顕著になる出来事である.悪い知らせに関する個々人の反応の仕方を検証する理論の1つにアウェアネス・コンテクスト(情報認識の前後関係)論がある.また,アウェアネス・コンテクストは,単に医学的な情報の伝達よりも,看護婦との関係によってより大きな影響が表われることを示唆している.情報が患者およびその家族にもたらされるとき,看護婦はその情報の意味を彼らがわかるように援助する.そうした看護婦がぶつかる倫理的な悩みが少しでもなくなるよう,臨床的実践を検証し,アウェアネス・コンテクスト論がさらに展開されることを筆者は願っている.
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