連載 大地を踏みしめて・9
見て,触れて,わかること
関根 龍子
1
1国立療養所東京病院附属看護学校
pp.160-162
発行日 1998年2月25日
Published Date 1998/2/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663901788
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コンサートを聴きに
10月10日の体育の日,ガラ・コンサートに出かけました.ガラ(GALA)の語源はイタリア語で,正装とか晴れ着という意味だそうです,友人から初めて誘われた時に「このコンサートは正装して行くのよ」と言われ,一瞬躊躇したのですが,好奇心もわいて,行かずにはおれない気持ちになり,今回で4年目,私にとって恒例となったコンサートです.
コンサートのテーマは「響―よき友の,共にあるとき」.世界各国から集まったアーティストによる4時間あまりのコンサートは,ベートーヴェンのピアノ三重奏曲第7番「大公」,プッチーニのオペラ「トスカ」より「星はひかりぬ」のソプラノとテノールの包みこまれるような歌唱,カウンターテナーのヨッヘン・コワルスキー氏,エムバイヤ・ブラスの金管五重奏と,印象深いものが次々と思い出されます.コンサートの最後には,エルガーの「威風堂々」より第1番「歌え,いま賑わしきとき」を会場の皆で合唱しました.興奮で胸はときめき,ホールの雰囲気にすっかり酔ってしまいました.これが終わると,1年がまた過ぎていくなあと,感傷的にもなりました.
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