Scramble Zone
最新のHIV看護が看護教育にもたらすもの―心理社会的な見方を看護の中に
馬場 萠
1
1LIFE FOUNDATION国際教育サービス
pp.144-147
発行日 1998年2月25日
Published Date 1998/2/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663901784
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
はじめに
HIVの今日的状況
ここ数年,HIV治療におけるカクテル療法やプロテアーゼ阻害剤といった効果の高い新薬・治療法の著しい進歩が,HIVを取り巻くヘルスケアのあり方に大きな変化を及ぼしている.アメリカでは,これら医療技術の進歩により,史上初めてエイズによる死亡率が低下し,エイズホスピスが閉鎖し始め,エイズ專門病棟からは入院患者がいなくなっている.
しかし日本では,全国300以上あるエイズ臨床拠点病院でさえ,必ずしも質の高い診断・治療・投薬の技術を提供できる状況には至っていない.まずはその現実を直視し,全国レベルでの医療技術の質の均一化のために何をすべきか,教育と医療システムの両面からアセスメントし,効果的に提供できる方法論を開発することが日本のHIV診療の第一の課題である.
Copyright © 1998, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.