連載 「准看報告書」以後の看護教育制度をめぐって・8
現場管理者として考える看護婦養成制度の一本化
柏木 とき江
1
1筑波記念病院看護部
pp.1042-1044
発行日 1997年12月25日
Published Date 1997/12/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663901744
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平成8年12月24日付の日本看護協会新聞の号外を手にした瞬間,「看護婦養成制度を一本化」という見出しが目に飛び込みました.長年の看護婦間の願いである看護婦養成制度の一本化の実現にむけて,やっと解決の方向に来たのかという思いと,本当だろうかという半信半疑の気持ちと,それにしても戦後50年も准看護婦養成制度を引きずることはなかったのにという複雑な感情が入り混じりながら新聞を一気に読みました.看護婦養成制度の一本化が,すなわち事実上准看護婦養成制度の廃止を意味するといった内容でした.
看護婦養成制度の一本化においては,どういう移行のための教育措置をとったら一番いいのか,准看護婦の教育の継続が問題になるのではないかと思います.看護婦と准看護婦の違いが非常に不明確で,資格の違いで法的な業務制限と規制を負わせ,国家資格と都道府県資格の差をつけてはいますが,実際の仕事上では同じユニフォームをつけ,ベッドサイドに立たせ,一見変わらない仕事,記録等をほとんどの病院でさせています.
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