特集 看護の国際協力と国際看護学
「国際看護」の教育の実際
根本 恵子
1
1聖マリア学院短期大学専攻科地域看護学専攻国際看護コース
pp.1023-1026
発行日 1997年12月25日
Published Date 1997/12/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663901740
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はじめに
国際化は,今日の日本社会の潮流の1つである.看護を取り巻く環境は刻一刻と変化しており,我々看護職も国際化への対応が迫られている.たとえば,国際救援活動や開発途上国での国際保健医療協力に参加する看護職は年々増加しており,日本と異なる文化,すなわち異文化のなかで看護ケアを行なわなければならない場面も増えている.また日本国内においても,在住する外国人の保健医療問題に携わるケースが頻繁に発生しており,看護職は患者の文化的背景を考慮した看護ケアを行なうことが求められる.
しかし,この社会的環境の変化が急速であるため,看護職の患者への対応が十分にできていない現状がある.したがって看護教育機関では,看護技術だけでなく多様な文化的背景をもった対象に適した看護ケアを提供するための教育を行なうことが求められている.
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