連載 試験問題診断・2
評価って何? どうすればいいの?
大野木 裕明
1
,
清水 恵子
2
1福井大学教育学部附属教育実践研究指導センター
2前:自衛隊中央病院高等看護学院
pp.388-391
発行日 1997年5月25日
Published Date 1997/5/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663901620
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採点中に思い浮かぶことは?
答案を採点していると,いろんなことが頭に浮かびます.設問1の解答には,<おっ,これはいいぞ>と,うれしくなります.設問2には,<アー,わかってないんだなあ>と,ガックリ.<そういえば……>と,授業中のエピソードを思い出すこともあるでしょう.普段よくできる学生の成績がよくないと,<どうも問題がむずかしかったのかな>と,思い悩んだりもします.そして,自分の教え方についても,アレコレと振りかえります.こんなエピソードは,多くの教員が共通にもつ経験です.
さて,わたしは,ここでキッパリと宣言しましょう.じつは,「教育評価」とは,このような内容のことなのです.教育評価というと,何か,「わずらわしい」「関係ない」と思う方がおられますが,それはちょっとちがう.授業の進め方,試験問題の検討,採点結果による振りかえりなど,普段の教員の仕事そのもののことなのです.
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