講義ノート 新しい在宅看護論精神看護学
現場から考える在宅看護論
第5章 地域在宅ケアの確立をめざして
在宅ケア―キュアとケアの統合を
金子 啓子
1
1訪問看護ステーション若宮苑
pp.1016-1018
発行日 1996年11月30日
Published Date 1996/11/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663901506
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在宅ケアの目的・特徴
施設でのケアより在宅のほうが長期的予後がよいといわれています.それは,在宅においては急性期の延命や救命(cure)のための環境が整っていないけれども,Cureよりcareを重視すること,言い換えれば生命の質の向上を目的としていることが無関係ではないと思います.
在宅ケアが施設ケアよりも優れていることの理由は,いくつかあげられます.本人が住み慣れた家で家族に囲まれて,自分なりのペースで生活することを望んでいることは大きな要素です.ことに高齢者は環境の変化への適応性が低下していますので,在宅ケアは健康回復へも大きな効果を期待できます.
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