調査・研究
血圧測定技術教育に関する研究―第1報 測定値一致程度と視覚情報との関係
林 文代
1
,
辻川 真弓
1
,
臼井 徳子
1
,
松下 正子
1
,
上本野 唱子
1
,
草川 好子
1
,
河合 富美子
1
,
杉浦 静子
1
1三重県立看護短期大学
pp.518-523
発行日 1995年6月25日
Published Date 1995/6/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663901135
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はじめに
看護アセスメント1)において,バイタルサインの正確な測定は対象の生物学的側面の把握上重要である.しかし,血圧は他のバイタルサインに比し,看護婦の測定値に対する信頼性は低いとされている2,3).したがって,血圧測定手技についての看護技術教育の質的改善が望まれる.これに関して,VTRを用いることにより,測定時事象を繰り返し再現し得ること,測定値biasを排除できること等の利点を得るようになった4).
看護技術教育において,提示モデルによる測定手技の基礎は教示し得る5).しかし,現実の看護対象者は個別性が大きく,提示モデル教材とは異なった事例にも遭過し,基礎技術の応用が求められる.技術応用能力拡大のために,従来は多種例を測定経験させるという方法が多くとられてきた6,7).本稿においては,測定値一致が得にくい事例に見られる共通特性を抽出することにより,血圧測定技術の応用能力育成の教育要素を得ようとした.
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