検査法の基礎
加算平均心電図の基礎
橘 英忠
1
,
久保田 功
1
1山形大学医学部第一内科
pp.673-677
発行日 1995年8月1日
Published Date 1995/8/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543902461
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新しい知見
近年の心電計の進歩に伴い,雑音の少ない,より高感度な微小電位が記録ができるようになってきた.それに伴って加算平均心電図が発展してぎている.心室遅延電位は微小電位の中で最も臨床応用されている分野である.加算平均心電図の解析法としては時間解析法により十分実用に耐えうるようになっているが,いくつかの問題点もあり,それを解決するために周波数解析法の開発が期待されている.現在のところ,心室遅延電流の診断基準は各施設および装置によりさまざまであり,今後それぞれの機種ことの診断基準の作成や,記録システムの規格の標準化などを行う必要がある.加算平均心電図のその他の応用としては,ホルター心電図を用いた心室遅延電位の検出,心房遅延電位の検出,加算平均心電図の体表面マッピングなどが行われつつある.
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