特集 効果的な授業を探る
講義方法改善のための1つの工夫
林正 健二
1
1茨城県立中央病院泌尿器科
pp.750-755
発行日 1993年10月25日
Published Date 1993/10/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663900674
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はじめに
日本では,教員が学生に知識を教授する方法として,講義は最も多く用いられている.しかし学生にとって,これほど不人気な方法も少ない.筆者が医学生であった時,系統解剖学の講義の出席者が,クラスの1割以下,10名を切ったこともあった.脳神経に関する大家として知られていた教授は,嘆息するだけだった.
筆者は卒業直後より臨床のかたわら,看護学生の教育を担当し,現在に至っている.対象は進学コース,レギュラーコース,短大と様々であるが,主に泌尿器科疾患の解説を行なってきた.医学生時代,講師の準備の不手際や,話し方の欠点をあれこれ指摘していた.それらがそのまま我が身にふりかかる立場になった時,どの様なことを工夫して学生の学習意欲の向上に努めてきたかを,以下に記す.
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