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海外文献にみる看護教育学研究
小西 恵美子
1
1東京大学医学部附属病院
pp.598-599
発行日 1993年8月25日
Published Date 1993/8/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663900642
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看護の大学教育と看護科学研究の必要性に関する意見調査
看護婦は長い間,徒弟制教育のもとで医師の使いやすい単なる“doer(行為者)”となるべく養成されてきた.しかし,今日必要とされている看護婦は,assessに立脚し,評価を伴うdoを行なう“knowledgeable doer”(OWen, J.:Adv. Nurs. 13(3)1988)である.この認識を否とする看護職はいないであろう.
本研究は,オランダの主要病院の管理職13名(看護職8,医師5)を対象に,表題の意見調査を行なっている.このような調査が先進国で行なわれていること自体,看護の専門性理念は朱だ実現途上にあると痛感させられる.調査結果は,これからの看護には科学,医療および教育構造の変化に対応できる体制整備が不可欠であり,看護科学研究と大学教育がその基盤となるべきであるという点で回答者の意見は一致しているものの,大卒看護婦の実際面への受け入れと徒弟制教育の存廃については,看護職と医師とで意見の不一致があることを示している.
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