連載 続・往復書簡・7
教育の中で人に向き合うことをめぐって
赤星 成子
1
1前:上都賀総合病院付属准看護学校
pp.486-489
発行日 1993年7月25日
Published Date 1993/7/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663900606
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住み慣れた栃木を離れ,千葉で新しい生活を始めております.職を離れて感じますのは,自分の持てる力で社会に参加できる場が与えられていたことへの感謝の念です.
偏差値教育,学歴社会のもたらす弊害は,人間性が忘れ去られ,学校のランク付けでもって学生の質が量られるような事態に陥っていることです.そのことに教育のひずみを感じながらも,自分自身の存在を通して何かが伝えられる教育の場というものが,1人でも2人でもそこに育っていこうとする芽があるかぎり,神聖な場として捉えられ厳粛な思いで向き合わなければならないことを今,あらためて思わないではおれません.
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