特集 これでよいのか准看護教育
准看護婦教育の矛盾と限界
久保 成子
1
1前:善隣基督教会附属尾竹橋病院
pp.181-185
発行日 1992年3月25日
Published Date 1992/3/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663900350
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
「このままでよいのか,准看護婦教育」と問われたなら,現在その教育に携わっている准看護婦学校教員の皆様は恐らく,否,とお答えになるだろうと私は思う.そして,その大半の方々はこの,准看護教育制度が,1日も早く廃止されることを望んでおられることだろう.この点に関しては本誌次号で,現任教員の方々に対しての「意識と実態」の調査結果が掲載されると聞いているので,明らかになると思える.従って私は,永年准看護婦教育に携わってきた者として,そこで何を見出したり,考えたりしてきたかということを中心に私見を述べてみたいと思う.
私は,1962(昭和37)年から1989(平成元)年まで,東京・足立区の宗教法人,キリスト教会付属である准看護学院に勤務し,最後の卒業生を送り出して,その年退職した.念願であった看護教育(2年課程であるが)施設の開設の目安がつき,31年間の准看護学院を閉じたのである.この間,在職27年間の教育生活は,准看護婦教育制度の矛盾・限界と向き合いながらの日々であったと考えている.
Copyright © 1992, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.