連載 日本の医療を探る・6
看護教育の矛盾
川上 武
1
,
木下 安子
2
,
谷 みゆき
3
1杉並組合病院
2東大医学部保健学科
3東大新聞社
pp.88-91
発行日 1967年9月1日
Published Date 1967/9/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661913291
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
本来,医学・看護学は車の両輪である。医学がどんなに進歩しても,それに対応するところの看護学がおくれていれば,医療そのものは必ずしも進歩しているといえない。最近の医学の進歩にはめざましいものがあり,それに即応して,医療技術も高度化されてきている。それと同時に高度の看護技術の進展を要求してきている。
だが,長い間医学に従属した形をとってきた看護は,それ以前の段階で動きのとれない状態に追いこまれている。その原因は,大きく医療制度そのものにあるが,ここでは看護の基本である看護教育について,現在かかえている問題を追いながら新しい時代の要求に答えられる看護教育を考えたい。
Copyright © 1967, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.