特集 これでよいのか准看護教育
准看護婦養成所学生の現在―就学・就労に関する実態調査結果から
林 千冬
1
1東京大学医学部保健学科保健社会学教室
pp.171-180
発行日 1992年3月25日
Published Date 1992/3/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663900349
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はじめに
日本の看護制度における准看護婦制度は,看護職者1)の資格・教育,雇用・労働といったあらゆる部分に多くの問題をもたらしてきた.この准看護婦制度は,1951年に発足して以降,40年余にわたって絶えず存廃が議論されながら今日に至っている.
繰り広げられる制度改革論議の一方で,現実には,今も約35万人の准看護婦が日夜医療現場で働きつづけ,毎年約3万人の准看護婦が養成されつづけている.そしてこれらの人々の多くが職能団体にも労働組合にも未組織であり2),制度改革論議から遠く離れた位置にある.
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