調査研究
看護学生における対人関係価値の学年変化とその教育的意義
永田 博
1
,
近藤 益子
1
,
小川 節子
2
,
大羽 蓁
3
1岡山大学医療技術短期大学部
2山陽学園短期大学
3岡山大学文学部
pp.484-490
発行日 1990年8月25日
Published Date 1990/8/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663900082
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対人関係価値尺度について
看護過程はさまざまな医療ニーズをもつ患者と,これに対し専門的援助を行なうナースとの対人関係を中心に展開される.この関係は通常の対等な関係とは異なり,健康回復を求める求護者とこれをサポートする援助者という特殊な関係を含む.したがって,看護者が対人関係においてどのような価値観の方向づけをもつかは,看護過程を有効に進展させる上でも重要な役割を果たすと考えられる.同様に,看護教育に携わる者にとっても,看護学専攻の学生が対人関係においてどのような価値観をもち,その方向性にどのような変化をきたしながら実際の臨床場面に進んでいくかを理解することは,看護教育をいかに組み立てていくかを考える上で重要である.
従来,対人関係における価値観を測定する尺度としてはGordon1)の開発による対人関係価値尺度(Survey of Interpersonal Values:SIV)があり,わが国でも菊池2~5)によってその日本語版が作成された.
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