特集 OSCEに備える! アップデートする!
―他専攻/学科から知るOSCE②―リハビリテーション系学科でのOSCE
篠崎 真枝
1
,
上岡 裕美子
1
1茨城県立医療大学保健医療学部理学療法学科
pp.548-553
発行日 2024年10月25日
Published Date 2024/10/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663202302
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理学療法教育におけるOSCEの現状
日本の理学療法教育では、2004年の群馬大学における報告1)をはじめとして、以降、多くのOSCEに関する報告がなされています。2017年に公表された「第3回理学療法士・作業療法士学校養成施設カリキュラム等改善検討会」2)で示された理学療法学生・卒業生へのアンケートによると、臨床実習前の実技試験・評価などを受けた学生および卒業生は89.6%に上ったのに対し、臨床実習後の実技試験・評価などを受けた学生および卒業生は41.3%でした。この結果より、臨床実習前の技能評価はかなり浸透しているものの、臨床実習後の技能評価はあまり広がっていないことが分かります。
2018年の「理学療法士作業療法士学校養成施設指定規則」3)の改正において、臨床実習に「臨床実習前の評価及び臨床実習後の評価を含む」ということが明記されました。また、「理学療法士作業療法士学校養成施設指導ガイドラインに関するQ&A」4)では、「臨床実習前後の評価は、特に総合臨床実習に関する教育結果を判定することを目的として新たに加えられたことから、実習生の技能等に関して、実習前に実技試験等による評価を行い、直接患者に接するに当たり、総合的知識及び基本的技能・態度を備えていることを確認し、その評価を踏まえた教育を臨床実習施設で行い、その判定を臨床実習後の評価等で行うことが望ましい」とされています。
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