特集2 ―受験生はこんな教育を受けている!―小論文・面接では何を評価すべきか
看護系受験生の「入試力」をみる―小論文・面接をとおして「思考力・判断力・表現力」を育てる立場から
菊池 秀策
1
1小論文専門予備校 小論ラボ
pp.710-715
発行日 2023年12月25日
Published Date 2023/12/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663202176
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はじめに:看護系入試の小論文・面接に対する塾・予備校の姿勢
近年、学校推薦型選抜・総合型選抜(旧称、AO・推薦入試)の大学入試への導入拡大に伴い、入試で小論文や面接により生徒を選抜する大学・学部学科が増加しています。それは看護学部(学科)でも例外ではなく、これまで選抜方法が筆記試験のみだった大学でも小論文や面接が課されるようになってきました。また、それ以前から、短大や専門学校といった大学以外の教育機関でも小論文や面接による選抜が行われてきました。
本稿では、大学入試のための小論文・面接対策を専門とする予備校を10年ほど主宰してきた私自身の経験から、看護系受験生の実態、そして予備校や塾、また、高校が受験生の「入試力」をどのように底上げしているかをご紹介します。なお、ここで言う「看護系受験生」とは、看護師や助産師など、看護にかかわる専門職をめざす受験生を広く含むものとします。また、「入試力」という言葉は私の造語です。従来の短答式筆記試験だけでは測ることが難しい能力、たとえば、発想力や文章作成能力、対人対応能力などを含む、小論文や面接を伴う選抜試験を突破する総合的な力を指すものだとお考えください。
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