実践報告
看護師学士課程の入学時オリエンテーションにおける初年次教育プログラム
大田 博
1
,
坂梨 左織
1
,
上野 珠未
1
,
松本 祐佳里
1
,
長谷川 珠代
1
1福岡大学医学部看護学科
pp.220-225
発行日 2023年4月25日
Published Date 2023/4/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663202079
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背景
初年次教育は、「高等学校や大学からの円滑な移行を図り、学習及び人格的な成長に向け、大学での学問的・社会的な諸経験を成功させるため、主として大学新入生を対象につくられた総合的教育プログラム」1)である。日本においては2000年代半ば以降に急速に普及し、現在では多様化し分化している2)。最近の初年次教育の導入大学数は722大学(97%)3)であり、各大学や教育課程の特色を活かし組織的に展開されている。看護師の学士課程教育における初年次教育プログラムも、各教育機関の特色を反映しながら実施されている4-6)。
福岡大学医学部看護学科(以下、本学科)における従来の初年次教育では、正課内科目である「スタディスキル」科目を1年次前期に設定し、大学での学問的経験の成功をめざした内容で行われてきた。これは、レポート作成方法を中心にした学習方法の教授であり、学習および人格的な成長に向けた大学での学問的・社会的諸経験の観点が十分でないことが課題となった。
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