特集1 新人教員の「困った」を考える
新人看護教員支援の展望―メンタリング手法を中心に
合田 友美
1
1千里金蘭大学 看護学部看護学科 小児看護学
pp.556-563
発行日 2022年10月25日
Published Date 2022/10/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663201983
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看護系大学における新人看護教員の現状と支援課題
看護系大学の急増と教育の質保証における課題
わが国の看護系大学数は1991年にはわずか11校でしたが、1992年の「看護師等の人材確保の促進に関する法律」施行以降急増し、2022年7月現在、日本看護系大学協議会の会員校は295校となっています1)。このようななか、看護系大学は大学化に伴う教育の質の保証と充実、発展、学術研究の水準の向上を求められ、認証評価などが行われてきました。ただし、看護系教員の確保は容易でなく、新人看護教員の成長を支援するシステムの整備も十分とはいえない状況から、看護教員のストレスやバーンアウトを危惧する状況2,3)が続いてきました。
他方、2008年に、大学設置基準が改定されFD(Faculty Development)が義務化されたことによって、各大学ではFD研修の導入が進みました。日本看護系大学協議会は、若手教員へのFD活動が各大学において系統立てて行われていないことをふまえ、2011年に「若手看護学教員のためのFDガイドライン」を示しています4)。
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