特集 板書の基本と授業での活用
【インタビュー】―対話的な活動を促し、思考を深める―参加型板書のすすめ
八巻 修
1
1宇都宮大学教育学部附属小学校
pp.234-240
発行日 2020年3月25日
Published Date 2020/3/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663201445
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―八巻先生は、教師ではなく児童や学生が板書をする「参加型板書」を授業に取り入れて実践されています。参加型板書はクラス全員を巻き込んで対話的な活動を促し、思考を深める効果があると伺いました。まずは実践を始めたきっかけと、概要について教えてください。
八巻 授業の板書では、その時間の目標や1時間の流れ、要点などを記すことが基本です。しかし、私は授業を繰り返すなかで、そのような「教師がどう板書するか」だけを考えるやり方に疑問や課題を感じるようになりました。
そのような時期に、向山洋一氏(教育研究団体TOSS代表)が提唱する「参加型板書」を知りました。これは、学生が課題に対する自分の考えを板書し、それらを比較して共通点や相違点などを話し合う方法です。教師が学生1人ずつの意見を聞いて板書していくよりも効率的であり、学生自身の言葉が活かされて対話が生まれやすくなります。
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