特集 「地域包括ケア」にむけた教育ってなに?
看護と介護の連携を学生時代から学ぶ体制の構築を
益田 恵子
1
,
豊田 百合子
1
,
高見 清美
2
1大阪保健福祉専門学校
2滋慶医療科学大学院大学 医療管理学研究科 医療安全管理学専攻
pp.208-214
発行日 2019年3月25日
Published Date 2019/3/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663201196
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地域包括ケアにむけた多職種連携教育の重要性
急速な高齢化の進展と疾病構造の変化が病床区分の整理、在院日数の短縮をもたらし、医療依存度の高い対象が地域でケアを必要とする状況が加速している。そのようななか、厚生労働省は2025年を目途に、高齢者の尊厳の保持と自立生活の支援の目的のもとで、可能な限り住み慣れた地域で、自分らしい暮らしを人生の最期まで続けることができるよう、地域の包括的な支援・サービス提供体制(地域包括ケアシステム)の構築を推進している。この地域包括ケアシステムは、図1のように本人を中心に家族の思いも大切にし生活を重点に置いて考えケアすることとなる。
しかしながら対象となる方は、医療依存度・介護度もこれから高くなっていく。おのずと職種間で協働し1人ひとりを支える取り組みが必要となる。多職種連携教育(Interprofessional Education:IPE)は個々の教育機関の状況によって困難さはあるが、卒後教育に任せ、専門職となって、実践の場で初めて連携や協働を学ぶのでは遅すぎる。基礎教育のなかで連携に必要な力を育むことが急務となっている。
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