特集 「地域包括ケア」にむけた教育ってなに?
地域社会とともにある看護師の未来―コミュニティナースの活動の可能性
奥 朋子
1
1合同会社ウェルネスアトリウム 訪問看護ステーションフレンド
pp.202-207
発行日 2019年3月25日
Published Date 2019/3/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663201195
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
わが国は超高齢化社会を迎え、医療や介護を必要とする人の数はますます増加することが予測される。その一方で、高齢者や疾病・障害をもつ人でも、可能な限り住み慣れた地域で、その人らしい暮らしを人生の最期まで続けることを実現するための地域包括ケアシステムの構築が推進され、医療機関の病床数、平均在院日数はともに減少傾向である。このように社会が変化していくなかでは、従来から行われてきた急性期看護に重きをおいた教育に加え、急性期治療の後に患者が戻る地域での生活を想定し支援するための「想像力」と「創造力」を育てることが、まさに今求められているのではないだろうか。
わが国は世界でも有数の長寿国であるが、日本人の健康寿命と平均寿命の差は、男性8.84年、女性12.95年と大きな差がある1)。すなわち、人生の最後の約10年前後は、医療または介護など、他者の援助を必要とする状態となる可能性が高い。
Copyright © 2019, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.