特集 「気持ちのいい」ケアを教えよう!
早期介入で便秘予防!温罨法で気持ちよく!─気持ちのいい排便ケア
佐居 由美
1
1聖路加国際大学看護学部
pp.362-366
発行日 2016年5月25日
Published Date 2016/5/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663200498
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
排便ケアの際の気持ちよさはどこに重点を置くか
学生にケアを教授する際に重要なことは,そのケアを安全に安楽に行うということであることはいうまでもない。だが,それぞれの看護における安全や安楽とは具体的にどのようなことだろうか。本稿では,安楽のなかでも,「気持ちよさ」に焦点をあて,排便ケアを教えるためのポイントについて考えたい。
では,排便ケアにおいて,「気持ちよさ」とはどのような状態であるだろうか。排便に関して患者にとって最も望ましい状態は,「患者自身のペースで排便がスムーズに行われる」ことである。排便ケアにおいて「気持ちよさ」ということに焦点を当てた場合,「気持ちのいい」排便が日々あることを目指したケア,そして,排便を促すための排便ケアが「気持ちいい」という2つの視点でとらえることができる。気持ちのいい排便が日々あるために,看護職が実施しなければならないことは,便秘状態になることなく患者の排便習慣を整えるケアを実施することである。
Copyright © 2016, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.