特集 外科外来マニュアル
私の治療
総論
冷罨法・温罨法の実際
大久保 幸俊
1
,
武田 定衛
1
1自衛隊中央病院外科
pp.827
発行日 1982年5月20日
Published Date 1982/5/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407208040
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□はじめに
冷罨法,温罨法とは,寒冷,温熱療法中の熱伝導を利用した局所療法,といえるもので,これらを治療に用いるに当つては,一応,生体に及ぼす寒冷,温熱の局所作用を理解する必要がある.
寒冷の局所作用 局所の血管の収縮,動静脈Shuntの閉鎖,血流の緩除,物質代謝の低下,血管よりの滲出抑制等がおこり,これらによつて,鎮静,鎮痛の効果が得られる.寒冷が持続すると,再び血管の拡張にょる細小動脈,毛細管の血流量の増加がみられる様になる(Lewis現象).
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