実践報告
看護基礎教育課程における学生の多重課題対処能力育成に向けた演習・実習の工夫とその効果
菊地 ひとみ
1,2
,
亀岡 智美
3
,
小澤 三枝子
3
,
西岡 みどり
3
,
川西 千惠美
3
,
大笹 勝典
4
,
大谷 沙織
4
,
小松 契
4
,
園山 真由美
4
,
田尾 容子
4
,
濱 裕美子
4
1東京医療学院大学
2元国立国際医療研究センター病院
3国立看護大学校
4国立国際医療研究センター病院
pp.1056-1062
発行日 2014年11月25日
Published Date 2014/11/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663200037
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はじめに
2009(平成21)年の保健師助産師看護師学校養成所指定規則(以下,指定規則)の改正により,看護基礎教育課程の教育内容として「統合分野」が新設された。「統合分野」は「在宅看護論」と「看護の統合と実践」で構成されている。国立看護大学校は,「看護の統合と実践」に位置づく科目として「看護学統合演習」(以下,統合演習)と「看護学統合実習」(以下,統合実習)を4年次に開講している。その目的の1つは,看護師となった時に必要な多重課題対処能力を学生が修得することである。筆者らは,この目的の達成に向けて統合演習と統合実習を2011(平成23)年度以降実施してきた。本稿には,2013(平成25)年度に実施したこれら2科目の実際を紹介するとともに,その効果を検討し報告する。
なお,本学の学生は,特徴の異なる8病院で実習し,各病院の実習を担当する教員が当該病院の状況に合わせて教育プログラムの詳細を決定している。本稿が焦点を当てる統合演習と統合実習は,8病院のうちの国立国際医療研究センター病院(以下,センター病院)で実習した学生28名に提供したものである。
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