第2特集 看護学生論文─入選エッセイ・論文の発表
論文部門
呼吸困難感のある終末期患者との関わりを通して―目を観て触れて寄り添うこと
原 聖子
1
1相模原看護専門学校
pp.742-745
発行日 2014年8月25日
Published Date 2014/8/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663102789
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はじめに
前田らは「呼吸困難感には,負の影響因子として心理的状態が関与し,中でも不安は,呼吸困難感に大きく影響する因子であることが明らかになった」1)と述べている。
A氏は「側にいてほしい」と表出することがあり,不安を抱いて療養されていた。私は,手を握り不安に寄り添う関わりを行った。時間を共にする中で,『触れる』という接触によりA氏が安心を感じているように思われた。さらに,呼吸困難感からの一時的解放の時間になっているようにも感じられた。身体に触れる行為が,相互にどのように影響していたのか,また,それが何を意味するのかを考察した結果をここに報告する。
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