特集 移動介助技術の指導方法─ボディメカニクスを実践に活かす
移動・回旋動作のボディメカニクスの基本原理
小川 鑛一
1,2
1獨協医科大学看護学部
2前 東京電機大学理工学部
pp.1074-1079
発行日 2013年12月25日
Published Date 2013/12/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663102570
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軽い紙一枚持って移動させる場合でも力は必要である。重い患者を移動・移乗させる場合の力はさらに大きく,われわれはその力のために負担を感じる。臨床の場において,どのような場面,姿勢で力を発揮するかによって,看護負担は軽減できる。人間を含むあらゆる物体に作用する力やその作用を考究する分野が力学である。建造物や機械分野においては力学が不可欠である。人間の身体構造においても構造物と対比させて考えると力学は応用でき,それによって負担の程度をある程度理解することができる。その人間の身体に力学を応用した分野がボディメカニクスである。ここでは,移動と回旋*1に焦点をあてボディメカニクスについて説明する。
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