連載 ひろがる災害医療と看護 身につけるべき知識とスキル・1【新連載】
新しい災害医療体制
小井土 雄一
1,2
,
近藤 久禎
1,2
,
小早川 義貴
1,2
1国立病院機構災害医療センター臨床研究部
2厚生労働省医政局災害対策室DMAT事務局
pp.838-845
発行日 2013年9月25日
Published Date 2013/9/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663102513
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はじめに
2011(平成23)年の東日本大震災(以下,3.11)を経験し,いま災害医療体制を再構築する必要がある。
現行の災害医療体制は,1995年の阪神・淡路大震災(以下,1.17)の教訓の基に築きあげられた。3.11においては,1.17から16年間かけて構築したこの災害医療体制が試される結果ともなったが,3.11における医療ニーズは1.17とは大きく異なり,新たな対応が必要とされた。3.11においては,できたことできなかったことがあったが,2013年現在,今後の災害医療の課題と対応策に関しては,ほぼ出揃った感がある。
今回の連載「ひろがる災害医療と看護」を開始するにあたって,災害医療全体が今後どの方向に向かって進んで行くのかを提示しておきたいと考え,初回は「新しい災害医療体制」を取り上げる。
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