第2特集 看護学生論文─入選エッセイ・論文の発表
エッセイ部門
看護者として私にできること……
久保 円佳
1
1知多市立看護専門学校3年
pp.698-699
発行日 2013年8月25日
Published Date 2013/8/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663102474
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私たちは今日も呼吸をしている。それが当たり前のことすぎてときどき忘れることさえある。その当たり前がそうでなくなったとき人は,どれだけの痛みと苦痛にさらされるのだろうか……。実習で木村さん(仮称)と出会った。私は,木村さんから,患者と家族背景をとらえることで,看護者としての役割を明確化することができることを学ぶことができた。
木村さんは,肺炎で入院していた。慢性呼吸不全(肺気腫)も進行していたため,肺炎が治っても,在宅酸素を導入しないと退院できない状況だった。木村さんの妻は,認知症で特別養護老人ホームにずっと入居していた。そのため,知的障害をもつ息子と2人でずっと暮らしていた。娘夫婦がキーパーソンだった。
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