どうにもならなかったアルコール中毒者の私

　正面玄関にダンボール箱のふたにマジックインキで‘横浜マック’と書かれた看板がある．事務所には古い椅子が3つほどころがっている．案内の人が‘ここがシャワー室，次が風呂場’と言っているが，荒板が打ちつけられているだけだ．やっと徹夜で塗った天井の白いペンキだけが目にしみる．部屋の中にポツンと古い丸いテーブルが見える．

　マックの開所式はいつもこのように殺風景だ．しかし，参加した人たちに戸惑いや違和感はなく，形式や型にとらわれない自由で楽しいいつもの式となった．