第2特集 看護学生論文─入選エッセイ・論文の発表
エッセイ部門
エッセイ部門講評●学生たちの感性と深い思索に感動
柳田 邦男
pp.680-683
発行日 2013年8月25日
Published Date 2013/8/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663102466
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豊かな表現力
今年の看護学生エッセイ賞は,応募作品が73点もあって,下読みをする編集部は嬉しい悲鳴をあげていたようだ。応募作品が多いだけでなく,文章,内容ともにしっかりとした作品が多かったことから,入選作を絞るのに苦労し,結局,入選作をいつもの年より多い12点にしたのだった。
私も最終的に最優秀賞(柳田邦男賞)を絞る際に,とても悩んだ。最後まで残ったのは,木戸恵美さんの「心で聴くこと」,山田優子さんの「忘れえぬ患者」,矢部江美子さんの「春風」の3作だった。この3作は,それぞれに筆者の感性のみずみずしさ,経験したことの意味を思索する深さ,看護職に就く者としての気づきの明確さ,文章・構成のわかりやすさと確かさ,読み手に与える感動,といった点で高い水準にあり,どの作品が最優秀作品に選ばれてもよいと言えるほど,甲乙がつけ難かった。
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