連載 「交流」を通して教育力を高める広島県専任教員継続研修の試み・2
専任教員の経験段階に応じた成長の指針の作成と継続研修計画の概要
水馬 朋子
1
,
波多野 文子
2
,
大屋 八重子
3
,
楠谷 京子
4
1県立広島大学保健福祉学部看護学科
2広島県立三次看護専門学校
3山陽看護専門学校
4広島県看護協会看護生涯教育・研究センター
pp.1048-1054
発行日 2012年12月25日
Published Date 2012/12/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663102267
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はじめに
これから看護職になる学生たちと看護の役割や価値について共に学び,共に成長し,かつ後輩たちに「技」をつなげていくことができる専任教員は,素晴らしい職業である。しかし,就職後短期間で退職をしてしまったり,働き続けたとしても日々の教育活動に疲弊したりと,教員として無力感や焦燥感を感じている人も少なくない。
教員の成長を支援する取り組みを行っている学校もあるが,多くが,学生への教育に時間をとられ,専任教員への教育支援は後回しになっているのが現状である。また,小規模校の専任教員は,学内に同年代の経験者がいないため,同じ立場で看護や教育を語る仲間や場がもてず,心理的に孤立している状況もある。
この実態に対し,広島県では県の事業として,県内の看護師等養成所の専任教員が互いに交流し刺激し合い,学び合いながら成長することによって,県内全体の教育力の向上が図れるような継続研修を計画することとなった。その計画立案は,県内の看護師等養成所からの代表者,大学教員(看護教員養成講習会の担当),看護協会の研修担当者が検討にあたった。
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