特集 地域看護学と公衆衛生看護学 Part1 看護学生が学ぶ地域看護学再考
看護学生が学ぶ地域看護学とは
佐伯 和子
1
1北海道大学大学院保健科学研究院
pp.363-369
発行日 2012年5月25日
Published Date 2012/5/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663102071
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はじめに
人は家族のなかで生まれ,地域社会のなかで育ち,日常の生活を送っている。人が健やかに成長し安寧な人生を送るために,ライフサイクルを通したケアを地域から施設へ,施設から地域へと,ケアの連続性と継続性を保証する必要がある。
看護師の就業場所の調査1)では,2000年から2009年の10年間に就業数は27.5万人増加し95.5万人となっている。就業場所は病院が72%で圧倒的に多く,診療所は15%,訪問看護ステーションは3%である。医療改革として,今後は施設から在宅への方向性が示されており,地域で生活する療養者や傷病者への看護は重要になる。さらに,慢性疾患を抱え地域で暮らす人は増加し,外来看護の重要性は大きくなっている。
本稿では,大学,養成所など教育機関の種別を問わず,看護師教育課程において地域看護学を設置する必要性,地域看護学教育のあり方について述べる。
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