連載 「教え方」の本を読む!・10
学生たちの「学びマインド」を磨いて,「学び上手」に―『教え上手は,学ばせ上手』
重松 豊美
1
1甲南女子大学看護リハビリテーション学部
pp.882-885
発行日 2011年10月25日
Published Date 2011/10/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663101906
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今回,選んだ本は,関根雅泰著『教え上手は,学ばせ上手』です。連載の第7回で,「私は,常々,自ら考え,学ぶことができる学生を育てたいと思っている」ということを書きましたが,この本の表紙の「自分で考え行動できる人を育てる」という一文を見て,私が目指したい方向性とぴったりだと思いました。
本書では,「教える」ことを「本人が上手に学べるように手助けすること」と定義しています。本人が上手に学ぶことが第一という考え方です。つまり,私たちが一から十まですべてのことを教えなくても,彼ら自身が学び成長していってくれる。そんな「学び上手な人材」を育てることが目標ということなのです。基礎看護学を担当している私は,1,2年生と関わることが中心ですので,この時期に「学び方を学ぶ」ということがとても大事だと感じています。それは,大学で求められる学び方は,受験勉強を中心とした高校までの学び方とはまったく異なるからです。では,学び上手な人材を育てるにはどうしたらよいのでしょうか。それについて考えてみたいと思います。
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