第2特集 看護学生論文―入選エッセイ・論文の発表
論文部門
自己効力感を高める看護―糖尿病にて入退院を繰り返される患者様からの学び
川下 勝利
1
1武雄看護学校
pp.658-661
発行日 2011年8月25日
Published Date 2011/8/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663101845
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はじめに
自己効力感とは,「自己に対する有能感・信頼感」のことを言う。人は,自分で,自分自身の価値を認め,何らかの生き甲斐を持ち,生きていく意欲とする。
今回2型糖尿病の患者で,長年の血糖コントロール不良により,糖尿病性壊疽を発症し,1回下肢切断をしながらも,依然として治療に対するコンプライアンスが低いA氏を受け持った。A氏は,長年の依存した不規則な生活習慣もあり,改善が難しく,喫煙や間食がやめられない状態であった。このような状況のなか,関わりのなかで,A氏の訴えを傾聴,受容し,A氏と一緒に疾患,治療について学び,自己効力感を高めることで,A氏が自分の状態に気づくことができ,治療に対するコンプライアンスの向上を図ることができた。その過程および考察について,ここに報告する。
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