特集1 看護学生の論文 入選エッセイ・論文の発表
論文部門
成人期にある糖尿病患者への看護―自己効力感を高める食事への関わり
上田 裕子
1
1兵庫県立厚生専門学院看護学科第1部
pp.681-683
発行日 2006年9月1日
Published Date 2006/9/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663100345
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はじめに
糖尿病は,生涯にわたり生活コントロールを必要とする慢性疾患である。糖尿病における食事療法は生活習慣に大きく関わるものであり,コントロールしていくことが難しい。特に成人期の男性は,仕事もあり,家庭での夫や父として役割もあるため,食事のコントロールは重要であるが,継続は難しい。コントロールしていくためには,患者自身が生活習慣を変化させることへの必要性を理解し,実行していかなければならない。行動変容を起こすには,患者の自己効力感を高めることが大切である。
今回受け持ったA氏は,仕事優先の不規則な生活を30年近く続けてきた。その生活習慣の変更を余儀なくされることになったが,仕事上,昼食が外食であるため,特にその部分に関わる必要性があった。そこで,外食のメニューを一緒に考えていったところ,A氏から前向きな発言が聞かれるようになったため,以下に報告する。なお,この論文は,個人が特定されないように表現している。
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