第2特集 看護学生論文─入選エッセイ・論文の発表
論文部門
尿路ストーマ造設術を受けた患者の心理と看護―フィンクの危機理論を用いた振り返り
角田 節子
1
1淀川区医師会看護専門学校
pp.682-685
発行日 2010年8月25日
Published Date 2010/8/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663101535
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はじめに
小松は,「これまでの生活の中で得た知識や体験などのたくわえでは太刀打ちできない事態に出会う経験が,危機である」1)と述べている。
今回,尿路ストーマ造設術を受けた70歳代の男性患者を受け持った。患者は手術による身体の変化だけでなく,妻の急な入院という予想外の出来事を体験していた。当初,ほぼ臥床状態で,現実逃避のような言動がみられたが,援助を通して行動や発言の変化があり,意欲が見られてきた。危機状態にある患者の心理過程や,その過程に応じた看護の必要性を学んだので,フィンクの危機理論を用いて看護を振り返る。
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