特別記事
シミュレータで学ぶ基礎看護技術―フィジコを活用したバイタルサイン技術チェック
高橋 恵
1
1山陽看護専門学校
pp.595-602
発行日 2009年7月25日
Published Date 2009/7/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663101238
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はじめに─シミュレータ導入の経緯と目的
2009年(平成21)年のカリキュラム改正では,学生の看護実践能力の強化がポイントとなっている。中でもフィジカルアセスメントとコミュニケーションの能力は強化すべき内容として挙げられており,十分に観察できること,正確にアセスメントをすることが求められている。さらに臨床での看護技術は,それぞれの患者に合わせて基本技術を応用していくことになる。つまり,学内で習得した基本技術を,臨地実習の場でどれだけ使えるかが重要になってくる。
当校では,参画型看護教育のプログラムを導入1)しており,昨年よりバイタルサインの学内技術チェックにシミュレータを導入した。シミュレータは可能な限り臨床場面に近い状態を再現することができ,知識と技術を統合するために有効な方法である。そこで,実際に基礎看護学実習で体験する臨床の場面を学内技術チェックで経験させたいという意図をもってシミュレータを導入した。
この学内技術チェックでは従来の基本技術中心のバイタルサイン技術チェックから,患者の状態を踏まえた応用技術を求める内容としたため,この経験が基礎看護学実習でのフィジカルアセスメントに応用できる知識とすることを目的にした。
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