特集 災害看護論の定着に向けて
学生のメディカルラリー参加から災害看護教育を考える―災害現場を疑似体験して
百武 勇
1
,
本多 祥子
2
,
鈴岡 克文
3
1杏林大学保健学部看護学科
2東邦大学医学部看護学科
3国立看護大学校看護学部看護学科
pp.1116-1120
発行日 2008年12月25日
Published Date 2008/12/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663101081
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はじめに
救急における「標準化」の代表例にはAHA─BLS※1などの教育プログラムがある。現在では本邦の事情に合わせたプログラムが各学会から発表され,JNTECTM※2に代表される看護師を対象としたコースも開発されている。
特に1997年のILCOR勧告※3を受けたAHA─ACLS G2000※4は,医療現場とともに学生の間にも大きく紹介された。この成人教育法に基づいたプログラムは大いに学生の興味を引き,現在では認定コースとは別に学生独自にコースを運営する活動(以下学生コース)が全国に広まっている1)。
筆者はこのような学生コースや,その他学習活動を展開する「LSW関東」(学生によるLife support Workshop in関東)において多くの医療系学生と相互学習活動を行っている。
今回「LSW関東」で活動する学生有志15名(看護学生4名,看護師1名)が,2008年3月と9月に開催された「メディカルラリー」に競技参加した。
本稿では,この経験をもとに学生の立場から新教育科目「災害看護論」について考えたい。
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