連載 始めようがん患者のためのグループ療法 ファシリテーターナースへの道・1【新連載】
がん患者と向き合う
中條 雅美
1
1福岡県立大学看護学部
pp.352-355
発行日 2008年4月25日
Published Date 2008/4/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663100906
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連載を始めるにあたって
看護学生や臨床ナースで,がん患者への心理・社会的支援のあり方に悩んでいる者が多いのが現状であるように思う。学生は,がん患者とどのように接したらよいかわからなかったり,怖気づいたりしているようである。臨床ナースは,心理・社会的支援に努めていてもがん患者の思いとナースの思いに食い違いが出たり,がん患者の思いに応えきれなかったりして,ベテランのナースであってもさまざまな悩みを抱えていると聞く。患者やその家族の心理・社会的支援をするのは難しい。本を見たりセミナーに出たりしても,現実は一例一例状況が違うためそのまま臨床に生かすことができないから,と。
ナースは患者の生活に密着した部分をケアしているので,心理・社会的支援の必要性や重要性に誰もが気づいている。しかし,自らの技術に自信がないために,がん患者へ向き合うことに消極的になっている部分があるように思う。
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