特集 看護の統合力を筆記試験で評価する
国試対策は看護実践力をつける総仕上げ―問題をときながら看護の面白さを知る
さわ 和代
1
1さわ研究所
pp.297-298
発行日 2008年4月25日
Published Date 2008/4/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663100896
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学んできた知識が臨床看護と結びつかない
私は,日頃専門基礎科目や専門科目の非常勤講師として看護学生たちと関わっている。しかし年間の大半は予備校,あるいは学校に出向いて国家試験対策の講義を行っている。
もちろん臨床実習に引率することはなく,また自身も臨床から離れて久しい。それなのに,国家試験の勉強を進めていくと,学生たちからは「先生の講義を聞いてから実習に出たかった」「今なら根拠がわかるから自信をもって看護ができると思う」,また既卒生からも「負け惜しみではなく,国家試験に落ちてよかった。もしあのまま受かって臨床に立っていたらと思うと怖い」などの言葉が多く寄せられる。このような言葉を聞くと,カリキュラムに添った学業,学内演習を一通り終え,臨地実習を通じて学びを深めてから,国家試験対策の勉強に突入してくるはずなのに,「学んできた知識と看護が結びつかない学生が多いなぁ……」と毎年思うのである。
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