特集2 補完代替医療の基礎教育への導入
「看護療法」と補完代替療法を基礎教育に取り入れて―新潟大学医学部保健学科の場合
渡邊 岸子
1
1新潟大学医学部保健学科
pp.746-749
発行日 2007年8月25日
Published Date 2007/8/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663100752
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今日の臨床看護の課題
今日の臨床看護の課題の1つに,看護職が西洋医学を中心とする医師の診療介助に追われ,患者の回復に主体的に関わるという姿勢が希薄であることが指摘されている。
看護は,科学としての西洋医学が発展する過程に寄り添って,今日に至った。看護職にも科学的であることが望ましいという価値観が定着しているといえる。しかし,看護実践の効果については現在の科学では証明しづらいことのほうが多く,その曖昧さ,複雑多様さと,科学でありたいというジレンマのなかで苦しんできた。
この課題に対して,解決の糸口になると思えるのが,補完代替療法の導入,看護療法の開発である。この療法を導入することで,看護本来の目的・役割を再確認でき,看護が主体的に,かつ独自に判断し,介入できる看護を明確にしていくことができる。
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