実践報告
看護基礎教育に「勤労者医療」を導入した取り組み―救急救命処置技術習得を中心として
岩城 恵美子
1
,
坂本 裕子
1
,
荒川 直美
1
,
柏木 美佐子
1
,
村岡 由美子
1
,
田上 晃子
1
,
山本 美枝子
1
,
木下 陽子
1
1熊本労災看護専門学校
pp.911-915
発行日 2006年11月1日
Published Date 2006/11/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663100388
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はじめに
労災看護専門学校は,全国の労災病院に勤務する看護師の育成を目的に設置された看護教育施設であり,卒業生は全員労災病院に3年間勤務する義務がある。したがって,組織人としての自覚と,臨床看護師として必要な実践力,判断力と自律性,倫理性を兼ね備えた人材育成という責務を職員一同認識している。
労働者健康福祉機構の命題である「労災患者の対応はもとより,勤労者の健康や疾病の問題を職業や職場環境との関連で捉えて対応できる『勤労者医療』を実践するインダストリアルホスピタルの機能を十分に果たすこと」を受け,2005(平成17)年入学生より,労災看護専門学校の看護基礎教育に「勤労者医療」を導入した。全国に11校ある看護専門学校ではそれぞれカリキュラムに特徴をもたせている。
一般市民がお互いを助けあう救急処置技術が消防署を中心に普及していることから,当校では労災病院看護師として,めまぐるしく変化する医療や社会に対応するためには,自己教育力を高めつつ実践力を身につけ,現実の社会に飛び立てるようになることを主眼に内容を検討した。
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