特集 高等教育機関の自己評価はなぜ必要か
大学と臨床との融合がどのように看護基礎教育の連帯感を強めたか
阿曽 洋子
1
1大阪大学大学院医学系研究科保健学専攻
pp.848-852
発行日 2005年11月1日
Published Date 2005/11/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663100141
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1967(昭和42)年に,国立大学で初めての3年制短期大学として大阪大学医療技術短期大学部が発足し,27期生を最終卒業生として,1993年10月に本学科が開設した。これもまた,国立大学では初めての4年制大学への移行であった。開学当初の教育体制上の問題点を抱えながら,以来10年間,少しずつ改善して現在に至っている。現在は,2004年度からの組織体制の変革による大学法人としての新たな問題を抱えながら,日々の教育が展開されている。
今回,本看護学科の看護基礎教育についての10年間を振り返る機会を与えられた。しかし,本学が10年間の教育について自己評価をしたかと問われると,明確には回答ができない。総合大学における一学科として,授業に対して学生自身による評価はされた。そして,その内容が大学内で公表された。しかしそれは,あくまでも学生側からみた定点的な評価であって,教育の全体を推し量るには不十分なものである。今後は中期計画・中期目標に沿って,量的な教育評価が定期的に行われることになる。
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