特集2 5日間の集中ゼミナールで学ぶ看護倫理
5日間の集中ゼミで書き上げた「看護倫理II・III」の学生レポート
[看護倫理III] 患者の希望と看護師の優先順位―患者が気持ちよく入浴できなかった事例
田口 麻子
1
,
金子 あづみ
1
,
黒澤 友美
1
,
小坂 麻由子
1
,
中本 章子
1
,
降旗 由衣
1
,
丸山 実紀
1
1相模原病院附属看護学校
pp.673-676
発行日 2005年9月1日
Published Date 2005/9/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663100110
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患者の思いに沿った援助とは
週1回の入浴を楽しみにしている患者に,看護師はくわしい理由を説明しないまま,「毎週入ってるから今週は我慢してくれない?」と言った。患者の強い要望により,結果的に入浴はできたが,患者は看護師に対して申し訳なかったという思いを抱き,「わがまま言ってごめんなさいね。本当にすみません」と気持ちよく入浴していなかった様子であった。
清潔の保持はできたが,看護師の発言により患者の楽しみが阻害されたのではないかと考えた。看護師として患者の思いに沿った援助はどうあるべきかを事例を通して振り返り,考える。
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