特集2 5日間の集中ゼミナールで学ぶ看護倫理
“そばにいて欲しい看護師”に
米田 和美
1
1相模原病院附属看護学校
pp.677-682
発行日 2005年9月1日
Published Date 2005/9/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663100111
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「なぜ」を問い続ける
私はこの学校の「論理学」の講師である。1999年秋,授業が終わって教務室に帰った時,当時教育主事だった斉藤千秋氏(現国立病院機構下志津病院看護部長)から「看護倫理のゼミナールを手伝ってほしい」と話があった。ゼミナールで学生は事例を検討し,まとめ,発表する。その講師になってほしいというのである。「看護倫理」かと躊躇した。「倫理学」は専門ではない。しかも「倫理」という言葉を頭に浮かべただけで身が縮まる。この特集で五十嵐氏が「学生に対して倫理的配慮ができているだろうか」と書いているように,私もまた「お前はできているか」と自分を振り返らざるをえない科目である。「『看護』を考えさせるためだから」という斉藤氏の強い勧めに,他の学校で「論理学」を教えている2人(「哲学・教育学」も教えている杉山倫也氏と,英語文献の解読の助けに「英語」も教えている佐々洋子氏)を含め3人という条件で引き受けることにした。
2000年の「看護倫理II」から3人の講師が学生に助言していることは,次の2点である。
I .自分(学生)が主体である。グループで協力する。
II.事柄を正確に読み取る。「なぜ」を問い続ける。
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