特集1 看護学生の論文―優秀賞・入選論文の発表
看護学生の論文11編
がん患者が感じる倦怠感の客観的評価の重要性
北岡 真理奈
1
1東海産業医療団看護専門学校
pp.637-641
発行日 2005年9月1日
Published Date 2005/9/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663100100
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はじめに
治癒困難期で受け持った73歳の患者は肺がんと診断されており,非小細胞肺がんのステージIV期であった。がんによる全身倦怠感,嗄声,食欲不振,不穏,四肢のしびれ,味覚障害などさまざまな症状があった。
一般的に疼痛のある患者には,自発的に訴えられた痛みを,スケールを用いてその程度をアセスメントし,鎮痛剤で対応している。
しかし,倦怠感を表わすスケールはなく,受け持ち患者は常に倦怠感を感じているものの,それを自発的に訴えることはなかった。そこで私は,疼痛のフェイススケールをまねて倦怠感のフェイススケールを作成し,援助を行った。その結果,患者の倦怠感に応じた援助ができたので報告する。
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