焦点
第94回看護師国家試験を振り返る
荒井 碧
1
1社会保険中央看護専門学校
pp.366-370
発行日 2005年5月1日
Published Date 2005/5/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663100051
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はじめに
第94回看護師国家試験の合格発表が3月29日にされた。受験者全体の合格率は91.4%,専門学校だけでは95.9%,3年課程全体では96.1%,課程全体の新卒者は95.2%という結果であった。また必修問題の絶対基準は24/30点,一般・状況設定問題は165/269点という合格基準が同時に発表された。
今年度より,全国公募によるプール制の問題が導入された。どのような問題が出題されるのか,出題傾向は変わるのか気になるところであった。しかし昨年から導入された必修問題に対しての絶対基準化については,昨年の出題でおおよそのレベルとその対策の見通しがたてられたせいか,さらに国家免許として当然求められる能力として理解されたのか,昨年ほどの動揺と戸惑いはなかった。
しかし,現実に試験問題が公表されず不適切問題と判断された問題もある中で,責任をもって受験者を送り出さねばならない側としても,問題の妥当性について,振り返る必要がある。
試験翌日に,昨年同様,グループワークで問題のフィードバックをし,復元問題を作成した。さらに後日,業者より提供された復元問題と照合した。それをもとに,第94回国家試験について振り返ってみたい。
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